日系カナダ人団体の年次総会へ

この週末は、久しぶりにバンクーバーへ行ってきました。
私は、ビクトリアでビクトリア日系協会という団体の理事の一人としてボランティアしているのですが、この団体は、ほとんどの会員がいわゆる日系カナダ人です。日本の文化を継承し、また日本文化に関する理解を広めるのが目的の団体です。
私は国籍上は100%日本人ですが、カナダに住んで15年以上経っているので見かけは日本人でもかなり中身はカナダ人化しています 🙂

日系文化協会は、全国日系カナダ人協会(NAJC)という団体の会員でもあり、この週末はその年次総会に出席するために代表の付き添いという感じで、行ってきました。

決算報告などをする年次総会のあとは、日系カナダ人に関するパネルディスカッションやレセプションなどがありましたが、カナダ中から集まった日系カナダ人の人達と様々な話題でお話をすることができ、非常に勉強になりました。

日本で生まれ育って、大人になってからカナダにやってきた私は、一般的な移民で、ここでいう「日系カナダ人」とはちょっと違います。日系カナダ人とは1800年代の終わりに日本から移住した人達の子孫で、2世~4世くらいまで幅広いです。

特にカナダでは、第2次世界大戦の頃に、敵国の国民として、日系人は強制的に移動させられました。自分の家、土地をほとんど持ちだすことも許されず、時には家族とも離ればなれにされたのです。このことを英語でInternment(インターンメント)と言い、カナダだけでなく、アメリカやブラジルなどでも行われました。

日本ではこのことを学校で習う人はほとんどいないと思います。カナダに移民したり、留学して初めてこのことを知った、という人は沢山いるようで、私もその一人です。

全国日系カナダ人協会

パネルディスカッションでは、このような過去の抑圧から、何が学べるのか、また、二度と同じようなことを繰り返さないためにどうすればいいのか、などをテーマに話し合いました。日系人だけでなく、中国系カナダ人の大学教授、アボリジナル(カナダの先住民)の方など、同じように抑圧を受けた国の人達のお話も伺うことができ、とても勉強になりました。

岡田総領事

他にも、抑留所でリサーチをする日系二世の女性、バンクーバーでドキュメンタリー映画を制作する日系三世の男性、私と同じように移民してきた日本人のアーティスト、有名な日系の作家の方、またバンクーバーの総領事など、沢山の興味深い方のお話を聞くことができ、日系カナダ人の多様さに触れることができた週末でした。

日系人抑留所記念館

写真は、ニューデンバーにある国の歴史遺産に指定された抑留キャンプのロゴです。

同時に、青年リーダーを育てるのが目的の青年向けカンファレンスも行われ、次の世代の日系カナダ人の頼もしい様子をみることもできました。

そして夜はバンクーバー日本語学校にてレセプション。家庭の味の日本食がほんとーーーに美味しかったです。

バンクーバー日本語学校
日本人も、日系人も、カナダに住んでいる、日本にルーツを持つ人間として、これからお互いに協力していけたら良いなと思いました。

2015年度の年次総会はビクトリアで開催することが決まったので、これから準備に忙しくなりそうです。